首の障害について:腕神経叢損傷

交通事故で起こる障害の中で最も多いのが首の障害です。
全身の神経が集まる場所のため神経損傷を併発するケースが多く、発症後は麻痺、痺れ、痛みなどの特有の症状が現れます。症状の大半は時間と共に改善されますが、稀に後遺症が残ってしまうケースがあります。首に違和感を感じたら、迷わず専門医を受診しましょう。

今回は腕神経叢損傷についてお話させていただきます。

◆腕神経叢損傷の症状

腕神経叢損傷は、鎖骨周辺に集まっている腕神経叢が衝撃により損傷する障害です。
発生後は肩や腕に麻痺などの症状を起こします。運動で発生した場合には一部損傷で済みますが、交通事故のように激しい衝撃を受けると全ての腕神経叢が損傷することあります。

主な症状は肩から腕にかけて起こる麻痺です。
更に感覚異常、脱力感が伴うケースもあります。どの程度、麻痺が起こるかは損傷した神経がどの部位を支配しているかで異なります。

例えば、最も多い腋窩神経の損傷なら、三角筋が異常を起すため肩から先を真横に上げることが難しくなります。

◆原因

腕神経叢を損傷してしまう原因は神経を急に強い力で引っ張っぱることです。
具体的には、下から引き上げるような衝撃です。
この時、頭部を反対側にを向けていると引っ張る力が強まるため、損傷を広げることになります。

また、バイクや車の交通事故では、通常では考えられないような速さと強さが衝撃として加わるため、腕神経叢が根こそぎ引き抜かれてしまうこともあるのです。
稀な症状のため、これを腕神経叢の引き抜き損傷と呼び、通常の損傷と区別しているようです。

症状の現れ方からも損傷部位を推測できますが、念のためMRIで確認したほうがいいでしょう。
一部損傷の場合、特別な治療は不要です。安静にし神経の回復を待つ保存療法で対処します。
ただし、完全麻痺が起こるほどの損傷は、筋萎縮を生じやすくなるため関節を動かすリハビリが必須になるでしょう。

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